連結送水管工事・耐圧試験
火災発生時に、人命救助と早期鎮火の要となるのが消火設備。なかでも高層ビルや地下建造物の防災において非常に重要な役割を果たしているのが、ホースを直接連結されることで素早い消火活動を可能にする「連結送水管」です。
住宅などの消火活動は通常、消防ポンプ車などからホースを伸ばして行います。しかし、高層ビルや地下建造物などの場合、ポンプ車から繋いだホースでは長さに限界があり全体をカバーすることが困難です。そのため、こうした事態が想定される建物では連結送水管の設置が必要になります。適切な箇所へ連結送水管を設置することで、効率的な鎮火を可能にし、人命救助に大きく貢献します。
連結送水管の工事
連結送水管の設置・改修には高度な設備と技術が必要なため、対応できる業者は限られています。鶴間防災システムは都内で数少ない、連結送水管工事にも対応できる防災施工業者。適切な方法で、確実な施工を行います。
連結送水管の改修工事
配管ルートの変更 |
連結送水管の埋設配管部分(※)での漏水や破損が発生した場合、新たな配管ルートを選定し、施工します。 ※壁や地面に埋まっている部分の配管 |
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配管ルートの新設 |
連結送水管の既存配管を利用して、新たなルートで送水口へと接続します。 |
送水口、逆止弁の新設 |
連結送水管設備の送水口や逆止弁を新設することで、設備の機能を新設時と同様の状態に蘇らせます。 |
連結送水管耐圧試験
連結送水管・消火ホースは、いざというときに問題なく消火活動が行えるよう、消防法により定期的な耐圧性能点検が義務付けられています。器具に対して実際の作業時に想定される高い圧力をかけることで、配管の誤接続や損傷、バルブの緩み、漏水などがないかを確認します。設備の設置・製造後10年以上経つ建物の場合、「連結送水管耐圧試験」「消防ホースの耐圧試験」は、3年に1度行う必要があります。
試験内容
耐圧試験では、まず空気圧による「予備試験」を行います。これは、送水を行うことで水漏れや破損などが起こるリスクを事前に確認するためのテストです。空気圧予備試験で安全が確認された場合、水による耐圧試験を行います。
水による耐圧試験では、連結送水管の送水口に動力消防ポンプまたは試験機器を接続したうえ、実際に送水を行います。その後、3分間圧力を保持しながら漏水などがないことを確認していきます。
スプリンクラー設置・改修
スプリンクラーは、火災が発生した際に自動的に大量の散水を行うことで早期鎮火を図る消防設備。火災によって人命やその他財産など大きな被害が予想される商業設備や病院、宿泊施設、工場などにおいて非常に重要な役割を果たします。鶴間防災システムでは、スプリンクラーの設置・改修工事も承っています。
当社取扱のスプリンクラー
シンプルな構造と高い信頼性――「YWSG30型」 | |
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製品概要 | |
感知部に膨張性液体を封入したグラスバルブ(ガラス製の球体)を使用したタイプのスプリンクラーです。火災の熱を感知するとグラスバルブ内の液体が膨張し、温度が68°Cに達すると、グラスバルブが破裂することでスピーディに散水を行います。また、ノズルを封止する部分にはテフロンコーティングしたシートを採用し、高い信頼性を実現しています。 |
高度な散水能力
「YWSG30型」の1ヘッドあたりの有効散水半径は2.6m、有効防護範囲は13m²。1分あたりの散水量は約15リットル、または約30リットルです。高度な散水能力で、効果的な消火を可能にしています。
スマートなデザイン
スプリンクラーの外装(保護ガード)は、オフィスや飲食店のインテリアにもマッチするスマートなデザインを採用しています。
仕様
型式番号 | ス第23~1号 | 感度種別 | 1種 |
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日水協認証登録番号 | Z-363 | 作動温度 | 68°C |
取付方向 | 下向き | 取付ネジ | R1/2 |
表示放水圧力 | 0.1MPa-30L/min | 防護範囲 | 半径2.6m以下かつ13m²以内 |
最低放水圧力 | 0.025MPa-15L/min | 最高周囲温度 | 39°C未満 |
ホームスプリンクラーシステム
当社が取り扱うスプリンクラーシステム「ホームスプリンクラーシステム」の特徴をご紹介します。
サーキット配管で停滞水防止と圧力損失低減 | |
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ホームスプリンクラーシステムは、平成19年の消防法施工令改正により、小規模社会福祉施設に対して設置が認められた特定施設水道連結型スプリンクラー設備。水道連結時に大きな問題となる圧力損失を抑えるため、独自のサーキット配管工法により、停滞水の防止と配管の圧力損失抑制を両立します。 |
停電時にも作動 |
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水道管配管直結式のため、停電時にも確実に作動。もしもの緊急時でも散水機能を維持します。 |
ホームスプリンクラーシステム設置時の注意事項
- 採用をご検討の際は、所轄の水道局・消防署へ相談のうえ、指導に従ってください
- 断水時には、スプリンクラーからの散水は行われません
- スプリンクラーヘッドが設置されていない場所での出火には対応できません
- 多量の可燃物や危険物による火勢には、充分な消火効果が得られない場合があります
- 火災発生時には、まず安全な場所に避難してください
- 消防隊が駆けつけた場合には、必ず消防隊の指示に従って行動してください
その他消火設備施工事例
当社が携わった消火設備施工事例をご紹介します。
第三種粉末移動式消火設備リニューアル工事
所在地 | 東京都町田市内 |
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築年数 | 5年 |
用途 | 共同住宅(マンション)、5項(ロ) |
設置場所 | 1階駐車場前 |
施工工期 | 1日 |
施工費 | 120,000円(材料費+工事費+消費税込) |
消火器の設置
第三種粉末移動式消火設備のリニューアル工事をおこないました。
【Before】
既存の粉末移動式消火設備が車などの衝突によって破損しました。
【After】
駐車場用の第三種粉末移動式消火設備を新しい物に交換しました。
泡消火設備の放出ヘッド増設工事
所在地 | 東京都町田市内 |
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築年数 | 5年 |
用途 | 宿泊施設(ホテル)、5項(イ) |
設置場所 | 1階駐車場 |
施工工期 | 3日間 |
施工費 | 500,000円(材料費+工事費+消費税込) |
感知ヘッド、泡放出ヘッドの増設
【Before】
駐車場の屋根を増築したため、消火設備の設置されていない未警戒エリアが増床されました。
【After】
増築した増加面積に対して必要な感知ヘッド、および泡放出ヘッドを増設しました。
既存配管や消火剤量の能力などを考慮して施工しました。